【Work Report】丸の内TOEI × Design Upcycle 映画館の記憶を、かたちに
- Leather Factory SKLO(スクロー) 川崎市高津区

- 2025年12月31日
- 読了時間: 5分
更新日:10 時間前
映画館の歴史を受け継ぐプロジェクト

2025年7月27日、長年多くの映画ファンに親しまれてきた東映株式会社 最後の直営映画館「丸の内TOEI」が閉館しました。
この劇場のフィナーレを飾るプロジェクト「さよなら 丸の内TOEI」の一環として、東映が実施するクラウドファンディング企画が2025年6月2日〜7月31日まで実施されました。
SKLOは、その中で館内で実際に使用されていた
素材を活用し、アップサイクルアイテムの企画・製作を担当させていただきました。
使用した素材について
今回使用したのは、映画館内で実際に使われていた素材。
スクリーン
緞帳(どんちょう)
座席パーツ(席札)
2階席落下防止パネル
それぞれに長い時間の中で刻まれた痕跡や風合いがあり、映画館の歴史そのものを感じられる素材です。
製作したアイテム
今回製作したのは、以下のようなアイテムです。
座席札を使用したラゲッジタグ
緞帳巾着
スクリーンカードケース
スクリーンタッセル
2階席の落下防止パネルを使用したアクリルキーホルダー
素材ごとの特徴を活かしながら、日常の中で使える形へとアップサイクルしています。
プロジェクトのはじまり

本プロジェクトは、丸の内TOEIの館内をご案内いただいたことからスタートしました。
普段は見ることのできない映画館の裏側を拝見し、その空間や設備に触れたときの高揚感は、今でも強く印象に残っています。
実際に現場を見ながら、
アップサイクルできる素材は何か
どのような形で残すことができるか
を考え、いくつかのアイテムをご提案させていただきました。
アイテム決定までのプロセス
素材ごとに特性が異なるため、どの素材をどのアイテムとして活かすかは簡単に決まるものではありませんでした。
打ち合わせを重ねながら、
素材の状態
加工の可否
プロダクトとしての魅力
を一つずつ整理し、試作と調整を繰り返しながら最終的なアイテムへと落とし込んでいきました。
印象に残っていること

製作を進める中で、特に印象的だったのが、スクリーンに“サウンドホール”があることを知った瞬間です。
映画を観るだけでは意識することのない構造や工夫に触れ、映画館という空間の奥行きや技術に改めて驚かされました。
そうした気づきや発見も含めて、本プロジェクトは非常に貴重な経験となりました。

製作風景
今回の製作では、素材ごとに状態や特性が異なるため、ひとつひとつ確認しながら工程を進めていきました。
素材の取り外し作業も、一つひとつSKLOにて実施しました。

素材と向き合う製作プロセス
今回の製作では、革製品とは異なる素材を扱うため、工程ごとに調整が必要となりました。
アップサイクルでは、素材ごとに状態や特性が異なるため、同じ方法で製作できることはほとんどありません。
今回も製作を進める中で、
若干の厚みや硬さの違いによる加工の難しさ
パーツとして成立させるためのバランス
素材の見せ方の工夫
といった課題があり、調整を重ねながら最適な形を探っていきました。
Design Upcycleの取り組みでは、こうした加工上の課題に毎回向き合う必要がありますが、その都度試行錯誤を重ねることで、プロダクトとして成立させています。
素材ごとに異なる条件に向き合いながら形にしていくことも、SKLOのものづくりの特徴のひとつです。
そうした工程を経て、日々の生活の中で持ち歩けるもの、実際に使えるものへと形にしていくことを大切にしています。
思い出を“しまっておく”のではなく、日常の中で持ち歩ける存在にすること。
それもまた、アップサイクルの価値のひとつだと考えています。
ストーリーを持つプロダクト
丸の内TOEIという場所には、多くの人の記憶や時間が積み重なっています。
映画を観た時間
人と過ごした記憶
空間そのものの空気感
それらが宿った素材を、新しい形として手元に残すこと。
さらに今回は、アップサイクルという背景だけでなく、デザインとしても魅力的で、思わず使いたくなるアイテムであることも大切にしました。

結果として、プロジェクトのご担当者の皆様には「可愛い」「使いたい」と言っていただけたり、映画館内でのサンプル展示を多くの方にご覧いただく機会を設けていただいたことで、多くの方にお届けできるプロダクトとして成立したことを嬉しく感じています。
また、本プロジェクトにおいては、さよなら 丸の内TOEIプロジェクトのプロジェクトリーダーの富崎様、中田様をはじめ、東映の皆様にも素材の取り外し作業の段階にも多大なご協力をいただきました。
現場でのご対応があったからこそ、素材の状態を活かした製作が実現できたと感じております。
この場をお借りして、改めて御礼申し上げます。
これからに向けて
役目を終えた素材には、まだ多くの価値が残されています。
それらを新たな形に変え、次の使い手へとつないでいくこと。
SKLOはこれからも、素材とストーリーを大切にしながら、新しい価値づくりに取り組んでいきます。
また、今回のプロジェクトでは製作だけでなく、配送代行までSKLOにて対応させていただき、プロダクトをお届けするところまで関わらせていただきました。
※本プロジェクトは、クラウドファンディングプラットフォーム「CAMPFIRE」を通じて実施されました。
【関連URL】
さよなら丸の内TOEI X:https://x.com/m_toei_heikan?s=20
スクリーンを取り外す作業の動画(さよなら丸の内TOEI Xより)
クラウドファンディングサイトCampfire プロジェクトページ
https://camp-fire.jp/projects/834714/view?utm_campaign=hp_sayonara&utm_medium=referral&utm_source=hp




















































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